株式会社 ミートビック

国産牛を中心に高品質の肉を安定供給 北陸で初のHACCP認証精肉工場

南 勝三さん[代表取締役]


創業の地・西金沢から白山市の新工場へ

念願の白山工場を、おととし平成23年に新設し、実質全機能を移転しました。創業から30数年間を過ごした西金沢が移転前で50坪、新工場は約400坪。本当に一気に工場を大きくしました。
西金沢は父が牧場をしていた場所ですが周辺に住宅が増えて牧場を廃業、父の経験も生かせる肉屋を私が始めました。小売店の待つ商売ばかりじゃイヤだと、焼肉屋さん回りも試みました。当時の私は肉の仕事は初めてで、いわば素人。筋も脂身も取るのが当たり前だろうときれいにしたため、かえって評判がよく、店から店への紹介で、ようやく売上が立つようになりました。父が仕入れた肉を私が捌きましたから、大手に比べて経費もかからず安く販売でき、折しもスーパーマーケットが出始めた頃で、昭和50年代終わりには、卸し主体に切り替えました。
その後、学校給食にも参入し、業界の県内組織の役員や会長を引き受けるようになりました。どこの傘下でもないからできたことかもしれませんね。

HACCP導入で次なる新展開を

工場移転を機に、衛生管理手法の国際規格HACCP(ハサップ)を取得しました。従業員の意識改革も重視される規格です。北陸の食肉工場では初の取得で、納入業者さんも経験がなく、当初は土足のまま入って来ようとしたり衛生確保のための一方通行ゾーンに戸惑う場面もありましたが、今はお互いに慣れてスムーズに仕事ができるようになりました。
今後は新工場の稼働率の着実なアップが課題です。現在進行中の北陸三県対象のお話しも、北陸初のHACCP取得のおかげです。今までまいた種がようやく芽を出してきた感があります。
肉の差別化では、昔からずっとほぼ国産牛で通しています。輸入肉との値段の競争は一切しません。質なら絶対に負けない自信があるからです。良い肉を扱っておりながら価格帯はそう高くないので、追い風になっています。
本当に会社は小さいんですが思いは大きくて、何かで一番になりたいと願ってきました。工場が北陸で業界トップクラスの施設になり、夢がひとつ叶ったんですが、海外進出の夢もあります。HACCP認定工場でなければ海外輸出はできません。ぜひ実現させたいところです。5年前に長男が入社し、HACCPの導入でも中心的な役割を果たしてくれました。新工場の移転にも立ち合い、今後は彼なりの視点での新しい取り組みにも期待しているところです。

株式会社 ミートビック

■ 住所/〒920-2161 石川県白山市熱野町ハ10-1(白山工場)
■ TEL/076-272-8800(代)
■ 本社/金沢市西金沢3-80
■ 代表者/南 勝三
■ 創業/昭和51(1976)年
■ 改組/平成4(1992)年 株式会社に組織変更
■ 業務内容/牛カット肉卸、牛肉、豚肉、鶏肉、内臓などの食肉類の販売、輸入肉の販売、学校給食納入

※業務内容や商品等はねっとわーく発行時から変更されている可能性があります