蔵カフェ菜々

築120年の蔵を移築、改装して念願のカフェを開業
時が止まったような空間でゆったり過ごしていただきたい

森山 美奈子さん[代表取締役]


新鮮な地物の食材を使用

小さい頃からカフェをしたいとの夢をもっていて、病気になったり亡くなる前に、人生で好きなことをしたいと思い、55歳を迎えたのを機に公務員を退職し創業を決意しました。私はもともと自宅に人を招待してご飯をご馳走したり、ケーキを作るなどして憩いの場を設けることが好きでした。しかし、自宅では家族に迷惑がかかるし、店舗ならば自宅を改装するよりもゆったりした駐車場があったほうが良いと思い、現在の場所にしました。建物は実家の蔵を思い出し、この蔵を使ってカフェができないかと考え、その蔵を移築することに決めました。
蔵は明治30年頃に建築されていますので120年くらいは経っています。中は飲食店風にしながらも、家庭的な雰囲気作りを目指し、1階は飲食のみ、2階は少し吹き抜けにしてコミュニティができる場所にしました。蔵を使ったカフェは地元になく、一番のアピールポイントは移築し改装した蔵であるところです。
お客様には、時間が止まったような蔵の雰囲気の中でコーヒーやケーキを食べて、本でも読みながら自分の家にいるような、ゆったりとした時間を過ごしていただきたいです。料理は田舎にある家庭料理ですが、食材は夫が栽培している、コシヒカリ、シイタケ、水菜など新鮮なものを使っています。魚は近くの友人から、鮮魚、ナマコ、サザエなどを仕入れており、食材は、なるべく地物を使用しています。

定休日はコミュニティの場として提供

定休日にお店をフリー開放し、コミュニティの場所として提供しています。つり雛教室、押し花教室、料理教室、手芸教室などを開き、月2回はお年寄りを招いて簡単な運動教室もしています。使いたい方がいらっしゃれば場所を提供します。昨年の夏休みには、子供を対象とした、パソコンを使った簡単なゲームプログラム教室を開催し、冬にはクリスマスケーキ作り教室も開催しました。少しずつではありますが、口コミや新聞、フェイスブック等を通してコミュティの輪が広がってきています。
今後の予定としては、カフェの裏で見せる農園を作り、採れた野菜を収穫して持って帰れるような体験イベントを開催したいと思っています。これをきっかけに規模が大きくなれば、別の場所でも農業イベントの開催も可能です。穴水町の発信源になる場所を目指し、農家民宿等の宿泊先情報を提供し、食事は当店や町内の食事処で食べていただき、農業体験で収穫した食材を使った料理の提供も考えております。
心がけていることは、お客様には自宅に帰ってきたときの「ただいま」という感覚になるようなお店作りをしたいと思っております。今後は、牡蠣のコース料理を考え、横に牡蠣小屋を作り、夏は肉・海産物のバーベキューができるような場所を作りたいと思っています。また、能登のシイタケ(能登115)と牡蠣を結びつけてシイタケの美味しさも体験していただきたいと思っております。

蔵カフェ菜々

■ 住所/〒927-0027 石川県鳳珠郡穴水町字川島ツ126
■ TEL/0768-52-0855
■ 代表者/森山 美奈子
■ 創業/平成28(2016)年
■ 業務内容/飲食業、農家民宿、農業

※業務内容や商品等はねっとわーく発行時から変更されている可能性があります