M’s garage

「農機具から輸入車まで」気軽に寄れる町の修理工場
青年海外協力隊の経験から学んだ地域貢献

水野 美樹さん[代表]


1冊の本が導いた20代

生まれ育った地元に魅力を感じず、外へ出たい気持ちが大きい少年時代でした。その頃読んだ冒険家の女性ライダーの著書の影響を受け、彼女が経営するバイクショップに履歴書一枚で飛び込んだのがメカニックとしての始まりです。
悪路を走破するトライアル競技にも熱中し、20代半ばには英国スコットランドで開催される国際大会への出場が叶いました。1年に及ぶ入念な準備作業を経て、6日間の過酷なコースを走り切った後にはきっと素晴らしい感動が待ち受けているのだろうと思っていました。しかし、何故かゴールした後には、わずかな安堵感と得も言われぬ寂しさが胸に広がりました。
帰国後もその理由がわからず、悶々とした日々が続いたある時、電車の中で青年海外協力隊を募集する一枚の中吊りポスターが輝いて見えたのです。この時、「自分の楽しみ」や「自分だけのこと」をしても満足できない自己に気付き、それまで積み重ねてきた2輪の操作テクニックや整備技術で誰かに貢献できる道に進もうと決めました。
派遣されたアフリカ北東部のエティオピアでは、内戦と飢餓の傷跡から立ち上がろうと奮闘する同年代の元兵士らの姿に、平和の尊さと地域に根ざすことの大切さを深く学びました。そして、およそ3年に及んだ任期が終わる頃には自然と、生まれ育った田鶴浜で根を下ろしたいと思うようになっていました。

最高益を目指して得たもの

平成10年に父を手伝う形で始めた修理業でしたが、年を追うごとに農機具から輸入車まで幅広く扱うようになり、様々な種類の整備にやりがいを感じています。
また、国際協力の経験を活かして欧州や米国からの部品調達も積極的に行っており、維持費が高くなりがちな輸入車のお客さんにも、迅速で独自のサービスができるよう努力を重ねています。
でもある時期、古くからの恩人のアドバイスで事業の最高益を目指し、新規のお客様開拓に力を注いだ年がありました。頑張った甲斐あって新・中古車の販売台数と整備売り上げが大きく伸びましたが、利益を追求しすぎた結果、親しいお客様との信頼が薄れた上に休日返上で家族の負担が増え、失うものの方が多かったのです。またこれが「仕事を通して自分はどうあるべきか」を、今一度考えるきっかけともなりました。
これを機に、整備や地元への自分の思いを綴ったブログ「君とクルマとM’s garage」を開設し、読者のみなさんが何気ない日常を幸せに感じることが出来る表現を心がけています。また国際協力や本業を生かした地域貢献にも意欲的に取り組み、これからも地元のみなさんが「これ直して」と気軽に寄れる昔の鍛冶屋さんのような存在で、多くの人の役に立ちたいと願っています。

M’s garage

■ 住所/〒929-2123 石川県七尾市三引町4-30
■ TEL/0767-68-8060
■ 代表者/水野 美樹
■ 創業/平成16(2004)年
■ 業務内容/自動車整備販売業

※業務内容や商品等はねっとわーく発行時から変更されている可能性があります