数馬酒造 株式会社

心が和らぐ酒づくり、心が華やぐ会社づくり。口当たりも柔らかに、能登の風土を酒で伝える

數馬 嘉一郎さん[代表取締役]


純米酒の旨みで香り重視のヨーロッパ市場へ

今年1月、スペインで開催された料理学会「マドリッドフュージョン2014」に参加してきました。マドリッドフュージョンとは、世界中のシェフ、料理記者、評論家、マスメディアの高い注目を集め、大きな影響力を持つ世界最高峰の食の祭典です。日本の酒蔵では4社が指名招待され、有名な3銘柄とともに当社も選ばれました。
最終日には、世界で最も予約が取れないことで知られるレストランのソムリエが、旨みをテーマにセミナーを開き、国内有名メーカーの酒とともに当社の「竹葉」が取り上げられました。「竹葉」純米酒は、旨み成分がすばらしい酒との評価をいただきました。日本大使館で行われた会食では、地元スペインのシェフたちと同席、直接話を聞くこともできました。ヨーロッパで好まれるには香りが大事である等が大変勉強になった一方、全体を通して世界のハードルの高さを肌で感じました。
当社は、江戸時代より味噌醤油の醸造を生業としてきましたが、仕込み水が酒造りに好適であったことから酒造を始め、明治2年創業、初代が「竹葉」の銘柄を名付け、現在に至っています。私は平成23年に、当時日本で一番若い蔵元社長として就任しました。
飲む方の心が和らぐ酒を造ることが当社の基本です。そのうえで、酒蔵見学に訪れる方や社員など全ての関係者の心が華やぐ会社へと成長させ、地元能登においても、心豊かな人で溢れる町づくりに貢献できる会社にしたいと考えています。

出来るだけ能登で酒米栽培 とことん能登にこだわりたい

酒米の自社精米を行っているのは、能登では当社だけです。契約栽培をしている志賀町の田んぼは、水田環境特A地区。60種類以上の生物がいないと認定されない好適な環境です。そこでは無農薬、無化学肥料栽培、また別の内浦地区で減農薬栽培を行っています。能登産へのこだわりは、先代から引き継ぐ私の思いです。
仕込み水は、能登半島で唯一海に面していない柳田地区で山の中腹から湧き出る超軟水を使用しています。硬度は1.7。全国的にみても非常に珍しい、ほぼ純水に近い天然水です。酒造りに軟水を用いる一番の利点は、米の中心まで水の浸透性が高く、口当たりの柔らかい自然な酒に仕上がることです。酒を通して能登の風土を感じてほしいですね。
今後は、地酒ですからまず地元に愛されることはもちろん、その上で県外海外へもどんどん出て行きたいです。首都圏で受け入れられ、さらに全国、そして世界で売っていくには、身近な視点と広い視野が同時に必要です。厳しさもある日本酒業界ですが、可能性はやり方次第で広がります。能登杜氏の文化を守りながら、新たなマーケットに向け、新しい挑戦をしていきます。

数馬酒造 株式会社

■ 住所/〒927-0433 石川県鳳珠郡能登町字宇出津へ36
■ TEL/0768-62-1200
■ 代表者/數馬 嘉一郎
■ 創業/明治2(1869)年
■ 法人化/昭和26(1951)年
■ 業務内容/酒造・酒類販売

※業務内容や商品等はねっとわーく発行時から変更されている可能性があります