310

季節に応じた材料を使う地産池消のパン作り
50種類のパンから選ぶ楽しさを感じてほしい

大積 さとみさん[代表]


一番人気は葉っぱの形をしたお煎餅のようなパン

学校を卒業していくつもの仕事を経験した後、将来、身を興す時のためになるかなと思い、お菓子作りが好きだったこともあって、27歳でパン屋に勤めました。そこで約6年間修業をしてパン作りができるようになり、平成26年12月に現在地に待望の店を出しました。店名は私の名前が3月10日生まれでさとみなので、「310(さと)」にしました。
パンは常に毎日50種類、総数250個程焼いています。すべて生地から作り、それをイースト菌で膨らませてパンを作っています。一番人気は、葉っぱの形をしたお煎餅のようなパンで、「はっぱ」という商品名です。他にもデザート系やクロワッサン系のパンも人気があります。お薦めは他では作っていない能登の「海藻を使ったパン」や、輪島であまり目にしないハード系の「フランスパン」です。
私の店の特徴は、パンを選ぶ楽しさを感じていただけるところだと思います。いつもと違うパンを焼いたり、新しいパンを作ってみるなど、見た目でも楽しんでいただけるように心掛けています。また、季節に応じた地元ならではの材料を使うようにしており、地産地消に取り組んでいます。厨房には、夜の11時半ごろから入り、仕込みから完成、販売といった順で次の日の夕方までずっと仕事をしています。

心を込めて作ったパンをもっと多くの人に食べていただきたい

商売をするにあたっては当たり前のことですが、「笑顔でいつも元気に」をモットーにしています。私はお客様とコミュニケーションをとりながら、商品を選んでいただき、それを私が手に取って渡すようにしたかったので、店内のレイアウトを対面式にしました。また、お客様のくつろぎの場所になるように和室を作りました。イベントの場としても活用し、以前にピアノの先生が小さなピアノを持ち込んで、音やリズムを楽しみながらの食事会をしたこともありました。今後もこうしたイートインスペースを利用したパン教室などを開催したいと思っています。
商売を始めようとした時、私を心配しての親心から周囲の反対もありましたが、必ず成功させてみせるとの強い信念を持って毎日頑張ってきました。パン作りの難しいところは、同じ小麦粉を使い、生地を仕上げて同じパンを作ろうとしても、気温や水温などによって全く同じものには仕上がりません。どこまで同じように仕上げられるかが、難しいところであって面白いところです。
一番うれしいのは、お客様が「おいしいわ」と言って、リピートで来ていただいた時です。私の心を込めて作ったパンを、もっともっと多くの人に食べていただきたいです。

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■ 住所/〒928-0001 石川県輪島市河井町20-1-60
■ TEL/0768-23-4435
■ 代表者/大積 さとみ
■ 創業/平成26(2014)年
■ 業務内容/パンの製造・販売

※業務内容や商品等はねっとわーく発行時から変更されている可能性があります